パン屋さんの棚に、いつもある細長いパン。そして学校給食でも食べたあの懐かしいパン。改めて聞かれると、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そもそもコッペパンって、食パンとも菓子パンとも違う、独特な存在ですよね。今回は、そんなコッペパンの知られざる正体に迫ります。
日本生まれのオリジナル
実は、コッペパンは日本で生まれたパンなんです。驚きですよね。フランスパンを参考にしながら、日本人の口に合うように改良されました。
砂糖と油脂を加えることで、外側は柔らかく、中はふんわりとした食感に仕上げられています。固いフランスパンとは正反対の食感です。海外には存在しない、まさに日本独自のパンなんですよ。
コッペという名前の由来
では、なぜ「コッペ」という名前なのでしょうか。これには諸説あります。
最も有力なのは、フランス語の「クペ(coupé)」が由来という説です。「クペ」は「切られた」という意味で、表面に切れ込みを入れて焼くパンを指します。これが日本に伝わる中で訛り、「コッペ」になったと言われています。
一方、ドイツ語の「コッペ」(山型を意味する言葉)が由来という説もあるんです。つまり、名前すらはっきりしていないという、なんとも興味深い背景があるんですね。
1919年に日本で誕生
コッペパンが誕生したのは、1919年のことです。パン研究家の田辺玄平さんが作ったとされています。今から約100年以上も前のことなんですよ。
給食を支えた立役者
コッペパンが全国に広まったきっかけは、戦後の学校給食です。
1947年、アメリカからの援助物資として小麦粉が大量に供給されました。その小麦粉を使い、安く・大量に・栄養価高く作れるパンとして選ばれたのが、コッペパンなんです。
一個で主食として成立する大きさと、子どもにも食べやすい柔らかさ。給食にぴったりだったんですね。こうして昭和の子どもたちの記憶に、コッペパンは深く刻まれていきました。
挟むことで進化を続ける
そして近年、コッペパンは再び脚光を浴びています。専門店が次々と登場し、新しい時代を迎えているんです。
あんバター、コロッケ、フルーツクリームなど、挟む具材は無限大です。シンプルだからこそ、どんな具材も受け止められる懐の深さ。それがコッペパンの最大の魅力なんですよ。
まとめ
何気ないあのパンに、実は100年の物語が詰まっていたんです。日本で生まれ、戦後の給食を支え、今なお進化し続けるコッペパン。食卓の脇役として見ていたパンにも、こんなに深い歴史と背景があるんですね。
次にコッペパンを食べるときは、その歴史に思いを馳せながら、味わってみてはいかがでしょうか。